マンションの売却を始めたけど、思ったような反響がない、どうしていいか分からない、ということでお悩みではないでしょうか。マンションの売却は、欲しいと思ってくれる人がいない限り成立しません。もちろんある程度価格を下げていけば買い手は見つかりやすくなりますが、安易に価格を下げるのはおすすめできません。できるだけ希望価格で売却したい、けど反響がなくて困っている、そんな時はどうしたらいいのでしょうか。
そもそも、「反響がない」というのはどのような状況のことを指すのでしょうか。マンションの売却というのは人生でそう何度も経験するものではないため、どれくらいなら反響があって、どれくらいだと反響がない、と判断していいか分からないものですよね。
マンション売却において反響がない、というのは、月に0~2件しかお問い合わせが来ない状態のことです。普通に売却活動をしていると、だいたい月に3~4件はお問い合わせが来るものです。そのため、それよりお問い合わせが少ないようだと、反響が少ない、または反響がないと判断してもいいでしょう。
マンションを売りだして、反響が少ない原因として考えられるのが、相場より価格が高すぎるということです。
マンションの売り出し価格を決める際には、査定など依頼して決めるのが一般的ですが、不動産会社によっては、自社と契約を結んでほしいがためにあえて高い査定金額を出す場合があります。複数社に依頼した場合は特に、高い査定額を出してくれた不動産会社と契約を結びたくなりますよね。しかし、相場より高い金額で売りに出してしまうと、結局は反響が悪く、価格を下げざるを得ません。
相場より価格が高いような場合は、まずは適切な相場を知りましょう。同じような条件のマンションをインターネットなどで検索し、だいたいの相場を調べてもいいですし、もし複数社に査定を依頼していたのであれば、一番高い金額ではなく、平均の金額がだいたいの相場です。例えば、A社が3,200万円、B社が3,600万円、C社が3,100万円で査定を出していたとします。そうすると、だいたいの相場は3,300万円になります。
もしそれより高い金額で売り出している場合は、金額を相場価格まで下げるようにしましょう。
価格が適正なのに反響がない場合、不動産会社の営業が不十分な可能性があります。
不動産会社との契約の結び方には、一般媒介と専任媒介があります。一般媒介の場合、複数社と契約が結べ、営業活動の報告義務もありませんが、専任媒介の場合、一社としか契約を結べないかわりに、二週間に一度の報告義務があります。その報告が、例えばメールで簡単に済まされていたり、どんな営業活動をしたか具体的に教えてもらえないような場合、その不動産会社の営業が不十分な可能性が高いです。
どんなサイトに、どのように情報掲載しているか、まずは確認しましょう。写真が不十分でないか、アピールポイントはきちんと記載されているか、しっかり確認しましょう。もし情報が不足していたり改善の余地がある場合、担当者にきちんと伝えましょう。それでもなかなか改善されない場合、不動産会社を変えたほうがいいでしょう。
不動産会社との契約は、3ヶ月で更新するかどうか決められます。一般媒介の場合は別の不動産会社と新しく契約を結んでも問題ありませんが、もし専任媒介の場合は3ヶ月待ったら別の不動産会社と契約を結び直すといいでしょう。
一般媒介で契約を結んでいる場合、レインズへの登録は義務付けられていませんが、専任媒介で契約を結んでいる場合はレインズへの登録が義務付けられています。
レインズとは、不動産業界全体で情報を共有できるためのシステムで、そこに不動産情報を登録することで、全国の不動産会社に不動産情報が届くことになります。そうすることで、より多くの人に不動産情報が届くことになりますが、中にはこのレインズへ登録せず、自社だけで買い手を見つけようと「囲い込み」をする不動産会社もいます。売手と買い手を両方自社で見つけることで、両方から仲介手数料を得ることができるためです。
これを防ぐためには、レインズに登録しているかどうか確認する必要があります。レインズへ不動産情報を登録すると、登録証明書が発行されます。その証明書を見せてもらいましょう。
また、どのような情報を登録したかも見せてもらった方が安心です。きちんとアピールポイントが登録されているか、情報量は少なくないか、確認するようにしましょう。
マンションを売りに出したのに反響がない場合、原因として考えられるのは、相場より価格が高すぎる、不動産会社の営業が不十分、不動産会社に囲い込みをされている、といったことが考えられます。
価格が高い場合は適正価格まで価格を下げる必要がありますし、不動産会社の営業が不十分だったり囲い込みをされている場合、不動産会社を変えたほうがいいでしょう。
まずは売りに出して2週間は様子を見て、まったくお問い合わせがない、1ヶ月経ってもほとんどお問い合わせがないような場合は、反響がないと思って対策を考えましょう。