マンションを売却したい時、高層階と低層階ではそれぞれどのように違いがあるのでしょうか。一般的には高層階のほうが高く売れる、というイメージがありますが、必ずしもそうとは限りません。また、低層階にもメリットがあり、うまくアプローチすることで高く売れることもあります。
では、高層階にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。また、高層階のマンションを高く売却するためにはどういった点を魅力としてアプローチするのがいいでしょうか。
高層階のマンションのメリットには、
といったことが挙げられます。
一般的に、高層階のほうが眺めはよくなります。周りにどのような建物があるかにもよりますが、高層階のほうが景色を邪魔するものが少なく、眺めがよくなります。
高層階のほうが周りの建物に邪魔されにくく、日当たりが良くなりやすいです。また、風通しもよく、虫などが入ってきにくいため、窓を開けて過ごしやすいです。
タワーマンションにおいては、低層階よりも高層階に住んでいるほうが優越感を感じられる、という声が多いです。マンションによっては低層階用と高層階用でエレベーターも違う場合があり、高層階用のエレベーターを使用することがステータスに感じる方もいるようです。高層階の方が家賃が高いため、社会的ステータスが高い人が住む、というイメージがあるようです。
低層階の方が車の音や、場所によっては人が騒いでいる音などの騒音が聞こえやすいです。高層階にいくほどその騒音は気にならなくなります。
高層階にいくほど、防犯性が高くなります。また、プライバシーが守られやすく、小さいお子さんや女性にとってはより魅力に感じられることがあります。
では逆に、高層階のデメリットとしては何があるでしょうか。
ということが挙げられます。
高層階になればなるほど、エレベーターを待つ時間も長くなります。特に朝の通勤時間などは、何分もエレベーターが来ずイライラさせられる、ということもあります。忘れ物をしたりした場合、往復にかなりの時間をとられ、不便に感じるという方も多いです。
また、お年寄りの方などは、外にでるのが億劫になり外に出かけなくなる、ということもあります。当たり前のことではありますが、毎日のこととなると思ったよりストレスになった、という方が意外と多いようです。
低層階のほうが、水害などの被害を受けやすいため危険、と考えている方も多いです。しかし、高層階は高層階で、地震や火災などの災害時は危険が多くなります。
その時に備えて、火災保険の内容などをしっかりと見直す必要があります。
高層階の方がデメリットよりもメリットのほうが多いので、低層階よりも高く売れます。
全く同じ間取り、全く同じ向きで階層だけが異なる場合、部屋が一階下がるごとに価格が0.5~2.5%下がっていくと言われています。仮に1%で計算した場合、1階の部屋が3,000万円だと、5階の部屋が3,150万円、10階の部屋が3,300万円、20階の部屋が3,600万円、という具合に変わっていきます。しかし実際には、間取りが微妙に違ったり、パーセンテージも変動します。
また、部屋の向きというのもかなり影響してきます。
マンションを売却する時、部屋の階数だけでなく、向きも大きく影響してきます。
一般的には南向きが一番日当たりがよく人気があるので、南向きの部屋が一番高く売れる傾向にあります。
目安としては、南向きの部屋を基準とした時、東向きの部屋は3~7%減、西向きの部屋は5~9%減、北向きの部屋は10%減と言われています。
また、南と東両方に面している角部屋などはさらに高くなります。南側と東側に窓がついている場合、風通しもよく日当たりがさらによくなるので、高く評価されることになります。
ただ、このような部屋の向きによる価格変動は、周りの環境にも大きく影響されます。南向きだけど、南側には高層マンションがあり眺めや日当たりがよくない、ということであれば、北向きの部屋の方が評価されることもあるでしょう。また、高層階では日当たり自体がよくなくても、明るさを確保しやすいため、あまり部屋の向きは気にしない、という方もいます。部屋は明るいけど、北向きだと安くなるから、あえて北向きの部屋を選ぶ、という方もいるくらいです。
このように、中古マンションの査定においては、同じマンションであっても部屋の階数、向きをベースに、周りの環境によって大きく変動してくるので、一概に南向きが一番高く売れる、というようなことは言いきれません。
一般的には同じマンションであれば高層階のほうが高く売れますが、例えばマンション自体にランドマークとしての価値があったり、都心部で建て直しが難しく希少価値のあるタワーマンションなどであれば、価格が下がりにくく、場合によっては価格が上がることがあるので、低層階や中層階でも高く売れる可能性があります。
周囲の開発が進んだり、人気のエリアになることで、マンション全体の価格が上がることも十分にあるため、低層階でも新築時よりも高く売れた、という事例はたくさんあります。
一般的には、低層階と比べて高層階のほうが、眺めや日当たりがいい、防犯性が高い、騒音が気にならない、といった理由から高く売れる傾向にあります。
しかしどれくらい高く売れるかというのは、周辺の環境や、部屋の向き、間取りなどによって変動してくるため、一概にどれくらい高く売れるか、というのは言いきれません。北向きでも高く売れることもありますし、同じ南向きでも東にも面した角部屋はさらに高く評価されるでしょう。
実際にどれくらいの価格で売れるのか知りたい、という方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。