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未入居マンションは入居前に売却するのと契約解除どちらがいい?

売却2019.08.21

マンションを購入したけど、仕事などの都合で住めなくなってしまった…ということもありますよね。すでに住み始めていたら中古マンションとして売却することになりますが、未入居の場合、入居前に売却するのと契約解除するのではどちらがいいのでしょうか。

未入居マンションは新築として売却できる?

未入居マンションを売却する際、「新築」と謳ってもいいのであれば印象はかなりよくなりますよね。1日でも住んだ以上「中古」にしなければなりませんが、未入居の場合はどうなのでしょうか。

新築と表記するには条件が2つあり、

①築1年以内

②未入居

この2つの条件を満たしている場合のみ、「新築」と表記していいことになっています。購入してから少し経っていて築1年を超えてしまった、という場合は、未入居であっても新築と表記してはいけないことになっています。

新築未入居マンションはどれくらいで売れる?

では新築未入居マンションの場合、どれくらいで売却できるのでしょうか。正直これはエリアにもよります。人気の高いエリアでしたら購入時とほとんど変わらない金額で売れたり、逆に高い金額で売れることもあります。しかし人気の低いエリアだと、少し相場は下がってしまいます。三井住友トラスト不動産の「不動産マーケット情報」によると、築後1年のマンションは平均で10%ほど価格が下がるようです。ただこれは1年経っているというのが条件なので、築後すぐの場合はまた変わってきます。あくまで目安として、下がったとしても10%程度、と思っておくといいでしょう。 

契約解除と売却どちらがいいのか

契約解除をするのがいいか、売却するのがいいか悩みますが、マンションによっても変わってくるので、順を追って実際に計算してみるのが一番正確で早いです。

1.マンションを査定に出してみる

まずはマンションを査定に出してみましょう。査定に出すことで、だいたいいくらくらいで売れそうか、という目安が分かります。もちろん実際に売却する際には、値下げ交渉をされるかもしれませんので、必ずその値段で売れるというわけではありません。

また、査定は1社ではなく複数社、できれば5社以上に出すのがいいでしょう。不動産会社によっては、自社を契約を結んでほしいがゆえに、相場より高い金額を提示してくる場合があります。しかし実際に売りに出してみると、やはり相場より高いと売れにくいので、値下げしましょう、と言われ、結局は何度も値下げすることになった、ということになりかねません。

複数社に査定を依頼し、大体の相場観を見ていきましょう。 

2.契約解除の違約金を調べる

もし売買契約を解除するのであれば、違約金を支払うか、手付金を放棄するかのどちらかが必要です。もし違約金を支払うのであればいくら支払う必要があるのか、手付金を放棄するなら手付金がいくらだったか調べましょう。

だいたい手付金は購入価格の5~10%違約金は10~20%です。手付金に関してはキリよく100万円にしているところもあります。

3.査定結果と違約金を天秤にかける

査定結果と違約金(もしくは手付金)が分かったら、どちらが損失が大きいか天秤にかけてみましょう。忘れてはならないのが、もし売却する場合は不動産会社に仲介手数料を支払ったり、印紙代や登記費用などの諸経費もかかるということです。

仲介手数料は不動産会社によっても違いますが、基本的に「売却価格×3%+6万円」がかかると思っておくといいでしょう。諸経費は4~5万円程度なので、「売却価格×3%+10万円」がかかると見ておきましょう。

実際のシミュレーション

5,000万円で新築のマンションを購入し、未入居のまま売却するか契約解除をするか、どちらがいいか比較してみましょう。

 

まず売却する場合ですが、査定金額から相場を見ていきます。新築未入居マンションということで、査定価格は4,800万円だったとします。もし売却すれば、約150万円の手数料等がかかることになります。

そのため、損失としては200万円と150万円の350万円が損失となります。

 

では次に、契約解除する場合を見ていきましょう。

契約解除では手付金放棄が必要として、手付金が10%の500万円だったとします。

 

そうすると、売却では損失350万円、契約解除では損失500万円、ということで、このケースでは売却のほうが損失が少なくて済みます。

このように、実際に計算してみないとどちらがいいか、というのは一概に言えないということが分かりますね。

できるだけ高く売却するには?

では売却するほうを選択する場合、少しでも高く売却するためにはどんなことに気をつけたらいいのでしょうか。

できるだけ高く売却するためには、まずは少しでも早く売却活動をすることですが、それと同時にいい不動産会社を選ぶということも大切になってきます。

新築未入居マンションであれば、それだけでスムーズに売れる可能性が高いですが、できるだけ高く売却するためには、営業マンがうまくアピールしてくれるかどうか、ということもかなり大切になってきます。

まずは複数社に査定に出してみて、査定金額とその査定金額になった根拠も聞いてみましょう。

査定金額としては、だいたい同じ金額になりますが、よほど平均より高かったり低い場合は何か悪い意味での意図があるかもしれないので、あまりおすすめできません。

査定金額の根拠としては、新築だから、未入居だから、という理由だけで査定金額を決めているようであれば、実際に売りに出してなかなか買い手が見つからなかった時、すぐに値下げを提案される可能性があります。

どういう層に向けてアプローチするのか、未入居になった理由をきちんと説明してくれるかどうか、内覧の際はどこをアピールポイントにするのか、など、売却戦略もしっかり提案してくれるような会社がいいでしょう。

マンションの購入というのは人生においても1番といっていくらいの大きな買い物です。いくら新築未入居マンションであっても、それだけで購入を決心する人は多くありません。きちんと売却活動をしてくれそうな不動産会社を選ぶことで、きちんと思っていた金額で売却できる確率がグッと上がるでしょう。

賃貸として貸し出すのはアリ?

ここまでで、売却、もしくは契約解除をするというていで話を進めてきましたが、そのまま所有して賃貸として貸し出すのはアリでしょうか。賃貸で貸し出せば、ローンの返済を家賃収入で賄えますし、将来的にローンが払い終わったらほとんど手のかからない不労所得が得られることになります。


しかし賃貸として貸し出すのは、実はおすすめできません。

というのも、家賃というのは新築時が一番高く、その後は下がる一方です。下がった時にローンの返済が苦しくならないようであればいいですが、マンションはローン以外にも固定資産税など、所有しているだけでかかる経費もあります。

また、空室のリスクも常につきまといます。最初は新築だからと入居者が決まっても、15年20年と経つうちに、マンションの魅力は下がっていきます。もし新しくマンションを購入したり賃貸で住む場合、空室が続くようだと2重で家賃を支払うことになります。

また、別でマンションを購入する場合は、借りる金額はマンション2つ分になります。そうするとローンの審査にも通りにくくなります。

マンションは一度投資用にしてしまうと、その後もし売りたくなった時に金額が居住用より下がってしまいますし、売れにくくなります。

このあたりのことは、こちらの記事(マンション「売却」と「賃貸」どっちがいいか比較検討!)で詳しくご紹介していますので、もしよければご覧になってください。

まとめ

新築未入居マンションは、売却するのがいいか、契約解除をするのがいいか、悩ましいところです。ただ一概にどちらがいいとは言い難く、実際に査定に出してみたり、違約金がいくらなのかを調べてみて、金額をはっきり割り出して検討するほうがおすすめです。

そのまま所有して賃貸に出す、という方法もありますが、よほど資金に余裕がない限りはおすすめできません。

売却する場合はできるだけ早く動いたほうがいいので、もし何か心配なことや気になることがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

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