中古マンションを購入しようと、不動産情報サイトを見ていると、本当にたくさんの物件があり、何を基準に選んだらいいのか悩んでしまいませんか。価格、立地、間取りなど全ての条件がマッチする物件があればいいですが、なかなかそうはいかないものです。理想の条件を挙げれば予算がオーバーしますし、予算内におさめようとすると、何かしら妥協しなければならない点が出てくるでしょう。
また、中古マンションは新築マンションを購入する時より注意しなければならないこともあります。
では、中古マンションを購入したい時、失敗しないための選び方はあるのでしょうか。
中古マンションだけに限ったことではありませんが、マンション購入において立地選びはかなり重要です。雑誌やテレビなどで、住みたい街、人気の駅などランキング付けされていたりしますが、住みやすい場所というのはその人その人によって大きく変わってきます。
例えば、共働きなので夫婦2人が通勤に便利な駅が最適、という人もいれば、子供もいるし駅から少し離れて静かな住宅街がいい、という人もいます。一般的には駅から近い方が人気ですが、幼稚園や保育所、学校から近い方がいいから駅から遠くてもいい、普段は車を使うので駅徒歩はあまり重要視しない、という人もいます。
また、最寄り駅も、急行が停まって通勤時間が短いほうがいい、という人もいれば、時間がかかってもいいから座れる始発駅がいい、という人もいます。
住む人によって最適な立地というのは、本当に人それぞれです。
しかし立地というのは1度購入してしまったらもう変えることはできません。収納スペースが狭い、キッチンは広い方がいい、といった条件は、あとからリフォームすれば変更することが出来ます。賃貸にはない魅力が、このリフォームできるということでしょう。最初からリフォームするつもりで、安いマンションを購入する人も増えています。
ただ唯一変えられないのが立地です。こればっかりはどうしようもないので、まずは住みやすいエリア、駅などしっかり検討するようにしましょう。
将来の売却を見据えて選ぶのもアリ!
昔はマンションは1度購入したらずっとそこに住む、という人が多かったですが、今はライフステージに合わせて住み替えるという人もいます。子供が出来て家族が多いうちは3LDKや4LDKに住み、子供達が家を出て夫婦2人になったら、1LDKのマンションに引っ越す、という人はけっこういます。特に賃貸ではなくマンションを購入するとなると、専有面積が大きいと、修繕積立金や管理費などが高くなりやすく、老後の資金計画を圧迫してしまいやすいです。一戸建ての場合は管理費などないですが、マンションの場合は専有面積に応じて負担額が変動するマンションが多いので、固定費を減らすために小さいマンションへ引っ越すことを検討される方は多いです。
しかしそうなった時に気になるのが、それまで住んでいたマンションをどうするのか、ということです。マンションは築25年~鉄30年程すると、建物自体の価値はかなり減ります。中古で購入したとして、子供達が家を出ていく頃には、築30年以上経っている、ということもよくあります。そういった時に、売るにしても貸し出すにしても、立地がかなり重要になってきます。古くても、立地が良ければ買い手や借り手は見つかりやすいですが、古くて立地も悪いとなると、ニーズがどうしても減ってしまいます。
購入する時は立地優先だと他の条件を妥協しなければならなくなるかもしれませんが、もし将来売却する、もしくは人に貸して引越しをするのであれば、それを見据えて購入するのもおすすめです。
中古マンション購入がはじめての方が意外と見落としやすいのが、中古マンションの購入では、マンションの価格だけでなく他にも諸経費がかかるということです。
まず不動産業者に手数料を払わなければなりませんし、他にも印紙代、ローン事務手数料、登記費用などかかります。手付け金として、契約時にマンション価格の1割、またはきりのいい100万円など、最初に現金で支払う必要があります。
さらに、購入後はローンの返済だけでなく、固定資産税や管理費、修繕積立金がかかってきます。それを考慮しないで資金計画を立ててしまうと、お金に余裕がなくなったり払えなくなってしまったりします。
まず購入時にかかる金額は、
購入後にかかる管理費や修繕積立金はマンションによって変わってきますし、専有面積によっても変わってきます。中古マンションで築年数が経っていると、修繕箇所が増えてきて、毎月の管理費と修繕積立金だけでなく5万円前後ということも珍しくありません。
また、修繕積立金は購入前からしっかり計画通り貯まっていればいいですが、計画通り貯まっていない場合、修繕前になって急に値上がりする可能性もあります。そうならないためにも、修繕計画とどれくらい貯まっているかというのは購入前にしっかり確認するようにしましょう。
だいたい、マンションの購入価格は年収の5倍までなら無理なく返済できると言われています。年収が500万円なら、2,500万円のマンションですね。
しかし、それも子供の教育にいくら使いたいか、趣味にお金をいくら使いたいか、老後にどれくらいお金を貯めておきたいか、などによって変わってきます。もし自分がどれくらいの金額のマンションなら無理なく買えるのか知りたい、という方は、ライフプランナーに1度相談してみるのもありです。今の生活収支だけでなく、子供が大きくなるにつれてどれくらいお金がかかりそうか、親の介護をすることになった場合、お金はどれくらいあった方がいいのか、仕事は辞めなければならないのか、など、リスクもきちんと考慮し、無理のない金額を教えてもらうことができます。
ご自身で計算する場合は、キャッシュフロー表を用いて計算します。
自分の年齢や子供の年齢、収入や生活費、将来貯蓄しておきたい金額など記入することで、家の購入にいくら充てられるかがわかります。そこから、最初にかかる諸費用を計算すれば、いくらの物件価格まで購入できるかがわかります。
ただ、もしもの事を考えて、ギリギリではなく余裕をもって資金計画を立てるのがおすすめです。
忙しいからと内覧をしなかったり、サッと済ませてしまう方もいますが、おすすめできません。内覧では、日当たりが良好かどうか、周りにスーパーやコンビニはあるか、駅からの道は治安がいいか、など確認できますが、何より確認したいのは、管理状態です。
きちんと管理されていないと、例えば小さなヒビから雨漏りし、排水管が錆びたり、鉄筋を腐食させることに繋がります。マンションは部屋の内部の修繕はたいしたことありませんが、建物自体の修繕はかなり大掛かりなものになってしまいますし、費用もかかってしまいます。
定期的に、こまめに修繕していれば大きな不具合には繋がりませんし、外観も綺麗に保てます。
修繕は過去に行ったものは履歴が残っているので、これまでどのような修繕をしてきたのか、きちんと確認するようにしましょう。
また、内覧の際には共有部分はキレイに保たれているか、掃除はされているか、などもしっかり確認するようにしましょう。
キレイに保たれているマンションであれば、小さなヒビや修繕が必要な箇所も見落としにくくなります。
中古マンションを購入する際は、まず立地をしっかり検討するようにしましょう。住みやすい場所は人によって変わってきますし、もし将来的に売却や貸出しを考えている場合、それを見越して選ぶ必要があります。内観や間取りについてはリフォームでなんともなりますが、立地については1度購入してしまうと変更することはできません。そのため、立地は慎重に選ぶようにしましょう。
また、長い目で見て後から後悔しないよう、資金計画は余裕をもって立てるようにしましょう。マンションの管理状態を確認することも大切で、管理がずさんだと途中で修繕が必要になり、大きな出費になる可能性もあります。
過去に定期的に修繕を行っているか、修繕積立金はしっかり貯まっているか、など確認するようにしましょう。