中古マンションを購入しようか悩んでいる、新築マンションにすべきか、それともずっと賃貸にすべきか迷っている、そんな方はけっこう多いのではないでしょうか。マンションを購入すべきか、賃貸のままにするか、というのは悩みどころですよね。
中古マンションを購入するメリットには何があるのでしょうか。また、賃貸と比較するとどのように違うのでしょうか。
中古マンションの魅力はなんといっても、価格が安いということです。新築マンションというのは、新築というだけで「新築プレミアム」というものが上乗せされた価格で販売されています。この新築プレミアムとは、まだ誰も使っていない、ということに値段がつけられている状態で、販売価格の1~3割に該当します。つまり、3,000万円の新築マンションなら、300~900万円は新築プレミアムが上乗せされた状態ということです。この新築プレミアムは、1日でも住んでしまったらなくなります。1日住んで中古マンションになった瞬間、300~900万円の価値がなくなるということです。
その点、中古マンションならこの新築プレミアムがなくなった状態で購入できるので、価格を抑えることができます。築5~10年程度であれば、新築とほぼ変わらないくらいキレイな状態なので、築浅でキレイなマンションに住みたい、でも価格は抑えたい、という方にとても向いています。
賃貸マンションでは難しいのが、リフォームやリノベーションです。中古マンションは安く購入できるというメリットがありますが、価格重視でいくとどうしても築年数が経っているマンションに限られてきます。築年数が経っていると気になるのが、経年劣化です。
しかし購入したマンションであれば、リフォームやリノベーションを自由にすることができます。床や壁など好みのものにできますし、予算があればお風呂やキッチンなどの水回りも、新品に替えることができます。最近は築年数が経っている物件を安く購入し、自分好みにリノベーションするのも流行っているので、予算を抑えつつ自分好みのマンションに住みたい、という方には、とても向いています。
新築マンションと中古マンションの情報を見比べるとすぐに分かりますが、新築マンションに比べて中古マンションというのは圧倒的に数が多いです。その分、自分の好みの条件に合ったマンションが見つけやすいと言えます。実際、新築マンションだと、希望のエリアを絞り込むだけで、選択肢が1~2つしかない、ということもあり得ます。価格や階数、間取りなども考慮すると、エリアを変えないとマンションが見つからない場合もあるでしょう。しかし、中古マンションであれば数が豊富なので、いくつかのマンションの中から検討することもできます。
新築マンションの場合、住人にどんな人がいるか、ということは住んでみないとわかりません。また、マンションの管理状態がどうなるのか、実際に住んでみた住み心地がどうなのか、知りたくても知ることはできません。
しかし中古マンションの場合、実際に住んでいた人から情報を得ることができます。上下左右にどんな人が住んでいるのか、マンションの管理状態はどうなっているのか、修繕はきちんと定期的に行われているのか、など、過去の状態から知ることができます。また、近隣の治安など、住人に尋ねることもできるので、新築マンションよりは色々と情報収集することができます。
新築マンションの場合、新築プレミアムによって、購入して住み始めた瞬間から1~3割価値が下がります。住んだだけで価値が下がるというのは、新築マンション独特のものです。しかし中古マンションであれば、その新築プレミアムはありません。また、マンションというのは20~30年経てば、建物自体の価値はかなり下がり、そこから先はほとんど下がらなくなります。そのため、築20年ごろの中古マンションを購入すれば、もし手放すことになったとしても、あまり価格を極端に下げなくても売却することができます。
マンションは建物の構造や管理状態にもよりますが、長ければ100年持つと言われています。築20年や30年のマンションでもその先十分に住むことができるので、資産価値が下がりにくいというのは大きなメリットになります。
新築マンションと中古マンションの違いは分かりましたが、賃貸と比べるとどうメリットがあるのでしょうか。
賃貸で住み続けるのと、中古マンションを購入するので、結果的にどっちがお得か、ということが気になる人が多いですが、それはいくらのマンションを購入するのか、何歳の時に購入するのか、などといったことによっても変わってきます。だいたい、50年ほど住むとなると、賃貸でも購入でもほとんど費用は変わらなくなります。
しかし購入したほうが、その後手元に資産が残る、という点が大きく変わってきます。例えば、安い中古マンションを30歳の時に購入し、リノベーションして住むとします。ローンなどが60歳で払い終われば、その後は修繕などにお金がかかったとしても、家賃はかからなくなります。老後、家賃を払い続けられるか心配、という方は、中古マンションを購入してしまったほうが安心です。
また、中古マンションを購入していたのであれば、もし老後、子供たちが家を出て、夫婦2人で小さなマンションに住み替えたいという場合でも、資産価値があまり下がっていない状態で売却できるので、新しく小さなマンションを購入する費用を賄える場合もあります。
購入することのメリットは他に、団体信用生命保険に加入できるということです。マンションを購入する際、ほとんどの人がローンを組みますが、ローンを組む時に団体信用生命保険という保険に加入します。この保険に加入していれば、もし契約者に万が一のことがあったら、保険で残りのローンが支払われ、家族はそのローンの負担をしなくてよくなります。もしもの時を考えると、購入して団体信用生命保険に加入しておくと安心、というメリットもあるんですね。
中古マンションを購入するか、新築マンションを購入するか、ずっと賃貸で住むかどうかということで悩む人はとても多いです。どれにもメリットはありますが、中古マンションを購入する場合、コストを抑えられる、資産価値が下がりにくい、リフォームやリノベーションが自由にできる、といったメリットがあります。
また、賃貸と比べると、最終的にかかる費用に大きな差はありませんが、自分の資産を持てるということと、万が一ローンの契約者に何かあった際に、団体信用生命保険に加入していればローンが全て支払われる、というメリットがあります。老後、家賃を払えるか心配、旦那さんしか働いていなくて、万が一の時のことを考えておきたい、という場合は賃貸より購入のほうがメリットが大きいでしょう。